リコオテクノ:医療機器・医療業界動向
看工連携プロジェクトで医療最前線の医療機器を!医工連携から看工連携へ
古い医療機器、使い続けるわけは・・
医療現場で使用されている数多くの医療機器は、一部は長年にわたり変化もなく長年使われ、業務上において最適とはいえない状況の医療機器もあります。
先端を誇る日本の医療においてなぜ、長年も使用されている医療機器が使用されているのは、患者と最も多く接する機会のある看護師の声が反映されていないことにあります。
これは、患者やその家族の声も十分に届いていないことでもあり、看護師にとっても不便なままの医療機器を使用しざるを得ない状況になっていることが多く見受けられます。
現場の看護師から意見を重視
このような状況に、東京工科大学や東京北医療センター、大田区ものづくり企業、大田区産業振興協会、富士通などが協業し、平成29年10月から30年9月まで「看工連携プロジェクト」を立ち上げ、医療機器のものづくりの力で患者に最適な医療機器を、現場の看護師から意見を聞き出し、業務負担を減らすことを目指しています。
医療と工業とは異なる分野であり、日本が誇るものづくりの最先端レベルの技術を生かし医療に役立て、看護師の負担を軽減させることを目的としています。
医工連携から看工連携へ、医療機器開発
このプロジェクトは、医療の最前線で解決できることができない現状に対して、医療と、工業と異なる分野の連携で問題解決に挑戦しており、これまでの医工連携のプロジェクトとは異なり、看護師や課題を抽出する企業、ものづくり企業3者が連携し、これまでなし得なかっら医療イノベーションを達成するものです。
大田区の町工場が持つ世界最先端の技術を生かして、看護師にとって使いやすい医療機器の開発を目指し、医療機器を最適化し、医療全体を最先端に導くことを目的としています。
世界の最先端技術もつ大田区が協力
大田区では、かねてより医療機関のニーズを取り込むため医工連携を推進する事業を展開してきましたが、より早期に製品化可能な医療機器の展開に新たに看工連携を取り組み始めました。
今回のプロジェクトは、東京北医療センターの病棟看護師ニーズを複数挙げてもらい相互のアイディアを出し合い、患者が横になったまま水分補給できる機器や、医療機器に繋がるケーブルに引っかかるなどの意見に、大田区の技術を持ち込み、「国際モダンホスピタルショー2018」で準グランプリ賞を獲得。
医工連携から看工連携に幅を広げ、日本の医療機器も変革しようとしています。
[2018.8.17更新]